大塚愛さん『ネコが見つけた赤い風船』 身近な幸せに気づく大切さ(産経新聞)
作詞・作曲を自身で手がけるアーティストとして活躍中の大塚 愛さんの初の書き下ろし著書。平成17年発売の9枚目のシングル「ネコに風船」が原案。5年の歳月を経て、絵本として生まれ変わった。イラストと文章はすべて手書き、構成も自ら手がけた。
自身のDVDなどでイラストを描く大塚さん。「歌と違い言葉と音楽のからみがなく、絵に連続性を持たせるのが難しかった」と話すが、ページをめくるたびに独特のテンポで物語に引き込む文体は、数々のヒット曲を生み出した大塚 愛ワールドそのもの。短大の保育科で子供のしぐさや表情を間近で見た経験も役に立ったそうだ。
物語の主人公は1匹の野良猫。いつもエサをくれる商店街の本屋の主人がある日突然いなくなり、残された赤い風船を抱えながら散歩に出る。野良猫はさまざまな出会いの中で、自分が犠牲になっても守りたいものや、生と死のはざまで、本当の幸せとは何かを見いだしていく│。
「誰にでもかけがえのない思い出や経験という人生の財産がある。でも、それらは目に見えないから人は求めすぎて、人をうらやんだり卑屈になってしまう。現実はつらくても、身近な幸せに気づくことができれば誰かを支え、思いやる気持ちを持てるし、そんな人が増えれば社会も少しは良くなるはず」。そう語る表情は真剣だ。
印象的なのは野良猫の目。宝石のような大きなエメラルドグリーンの目は「赤ちゃんの無垢(むく)で透き通った目を表しました」。多くの大人が見失いがちな人生の“宝物”の象徴だ。
「一日の終わりに読んで『今日はこんなラッキーなことがあったな。また明日も頑張ろう』と思ってくれたらうれしいな」。いつもの笑顔がはじけた。(講談社・1470円)(小川真由美)
◇
【プロフィル】大塚愛
おおつか・あい 昭和57年、大阪府出身。平成15年「桃ノ花ビラ」でデビュー。今月、通算20枚目のシングル「ゾッ婚ディション/LUCKY☆STAR」をリリース。
・ <視聴率>「ウェルかめ」最低、関東で13.5%(毎日新聞)
・ 検事が事件被害女性と“不適切”交際 東京地検立川支部(産経新聞)
・ <三菱重工>株主代表訴訟の和解成立 橋梁談合事件で損害(毎日新聞)
・ 生活保護の女性中傷、市に慰謝料10万円命令(読売新聞)
・ <千葉佐那>ドラマで注目、龍馬慕ういちずさに墓参者急増(毎日新聞)
自身のDVDなどでイラストを描く大塚さん。「歌と違い言葉と音楽のからみがなく、絵に連続性を持たせるのが難しかった」と話すが、ページをめくるたびに独特のテンポで物語に引き込む文体は、数々のヒット曲を生み出した大塚 愛ワールドそのもの。短大の保育科で子供のしぐさや表情を間近で見た経験も役に立ったそうだ。
物語の主人公は1匹の野良猫。いつもエサをくれる商店街の本屋の主人がある日突然いなくなり、残された赤い風船を抱えながら散歩に出る。野良猫はさまざまな出会いの中で、自分が犠牲になっても守りたいものや、生と死のはざまで、本当の幸せとは何かを見いだしていく│。
「誰にでもかけがえのない思い出や経験という人生の財産がある。でも、それらは目に見えないから人は求めすぎて、人をうらやんだり卑屈になってしまう。現実はつらくても、身近な幸せに気づくことができれば誰かを支え、思いやる気持ちを持てるし、そんな人が増えれば社会も少しは良くなるはず」。そう語る表情は真剣だ。
印象的なのは野良猫の目。宝石のような大きなエメラルドグリーンの目は「赤ちゃんの無垢(むく)で透き通った目を表しました」。多くの大人が見失いがちな人生の“宝物”の象徴だ。
「一日の終わりに読んで『今日はこんなラッキーなことがあったな。また明日も頑張ろう』と思ってくれたらうれしいな」。いつもの笑顔がはじけた。(講談社・1470円)(小川真由美)
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【プロフィル】大塚愛
おおつか・あい 昭和57年、大阪府出身。平成15年「桃ノ花ビラ」でデビュー。今月、通算20枚目のシングル「ゾッ婚ディション/LUCKY☆STAR」をリリース。
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